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「投資総額」及び「投注差」の意味

2009-07-04        

    中国で外商投資企業を設立する際、さまざまな場合で「投資総額」とか、「投注差」とかいった耳慣れない用語によく出会います。所謂「投資総額」や「投注差」などのような概念は、中国の内資企業には見られず、外商投資企業にのみ適用されるものです。

    「中華人民共和国外資企業法実施細則」や「中華人民共和国中外合弁経営企業法実施条例」、「中華人民共和国中外合作経営企業法実施細則」などによりますと、外商投資企業の投資総額とは、「企業の生産規模に応じて投入を必要とする基本建設資金」(つまり土地使用料や建築・設備費用など)と「運転資金の総額」を言いますが、実際は出資者が払い込んだ、及び払い込みを引き受けた資本金(関連法規では、「登録資本」という)と当該外商投資企業が借り入れた、及び借り入れを認められる金額の合計を指します。必ずしも当該外商投資企業の会計帳簿上の資産総額に一致するとは限りません。

    投資総額と登録資本の関係について、「中外合資経営企業の登録資本と投資総額の比例に関する暫定執行規定」は次のように定めています。

    「(i)投資総額が300万米ドル以下(300万米ドルを含む)の場合、その登録資本は少なくとも投資総額の7/10を占めなければならない。(ii)投資総額が300万米ドル以上乃至1000万米ドル以下(1000万米ドルを含む)の場合、その登録資本は少なくとも投資総額の1/2を占めなければならない。そのうち、投資総額が420万米ドル以下の場合、登録資本は210万米ドルを下回ってはならない。(iii)投資総額が1000万米ドル以上乃至3000万米ドル以下(3000万米ドルを含む)の場合、その登録資本は少なくとも投資総額の2/5を占めなければならない。そのうち、投資総額が1250マン米ドル以下の場合、登録資本は500万米ドルを下回ってはならない。(iv)投資総額が3000万米ドル以上の場合、その登録資本は少なくとも投資総額の1/3を占めなければならない。そのうち、投資総額が3600万米ドル以上の場合、登録資本は1200万米ドルを下回ってはならない。」

    増資する場合は、増加する登録資本と増額する投資額の比率も上記の規定に従わなければなりません。内資企業の場合、登録資本の金額に関する法的な要求さえなければ、これを自由に合理的に設定することができますが、外商投資企業の場合は、上記の規定に従って投資総額と登録資本の金額をそれぞれ確定し、申告しなければなりません。関連する審査認可機関も、外商投資企業の投資総額により審査認可を必要とするプロジェクトの具体的な審査認可機関を割り振り、また当該外商投資企業が輸入する自社用設備の免税額を確定していくのです。

    さて、「投注差」とは、その名の通り投資総額と登録資本の差額のことです。日本などの先進国に比べて中国は相当厳しい外為規制を実行している国であり、外商投資企業について「投注差」を設ける目的は、その対外債務のリスクを最小限に抑えるためにあります。要するに、当該差額の範囲内なら、外商投資企業は自ら国際金融市場から資金を調達することができますが、当該範囲を超えて借り入れる場合には、元の審査確認機関による新たなプロジェクト投資総額の審査確認を経なければならないのです。言い換えますと、外商投資企業が積み上げる中・長期外債の累計発生額と短期外債残高の総額は通常、審査確認機関が確認したプロジェクトの「投注差」の範囲内に抑えなければなりません。

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